スウェーデンの修士課程オンライン授業の様子

私が通っているCivilekonomprogramは4年間のプログラムで、学士課程が3年、4年目が修士課程となっています。

この4年目の授業は、2年間の修士課程の人達と一緒に行われ(この人たちにとっては修士の1年目)、留学生も一緒なので英語での授業

さらに、今学期はコロナの影響で、初のオンライン授業となりました。

(ちなみに、1年目の生徒の授業だけは、大学で行われています。)

ということで今回は、9月から10月末まであった、戦略的な起業学と国際マーケティング戦略の授業について書こうと思います。

起業学の授業

通常1つのコースが2カ月ほど、2つのコースが同時進行

初めの授業はintroductionで、どのように授業が進行するか、課題は何か説明されます。

zoomで行われる授業は数回あったものの、主な時間はグループワークに当てられます

起業学の課題は3つで、全てグループワーク

  1. それぞれのグループが、起業学についてのテーマをひとつ選び、論文や書籍を読み3ページにまとめ、プレゼンテーション
  2. 500クローナ(約6000円)を渡され、4週間でビジネスを生み出し、お金を稼ぐ課題。内容は1ページほどにまとめ、プレゼンテーション
  3. 3人の起業家の事例を読み、自分たちで決めたテーマで分析、20ページの論文を書く。のちに他のグループの論文を読みプレゼンテーション、フィードバックし合う

グループは教師によって自動的に割り当てられ、スウェーデン人3人・パキスタン人1人・インド人1人・日本人1人

1の課題で、私達が選んだテーマは「起業学と地理」

2の課題では、スポークというスプーン・フォーク・ナイフが一緒になったものを安く購入するツテがあったので、それを50本買って売り、約2万円の収益をあげ

3の課題では「起業と動機」について論文を書きました。

マーケティングの授業

マーケティングの課題はグループワークと筆記試験

グループは、スウェーデン人2人・ドイツ人1人・ギリシャ人1人・日本人1人の5人

こちらもzoomで行われた数回の授業の後は、主にグループワークが行われ

課題は、企業を1つ選び、その企業を分析し(ビジネスアイデア・SWOT分析・市場参入戦略など)、他国へのビジネス参入について分析し、国際的なマーケティング戦略を提案する。20ページにまとめて、プレゼンテーション

2つのコースとグループ、複数の課題が同時進行しているので、少々頭がこんがりつつも、どちらの興味深く進めることができました。

論文の形式を重視

学士の3年間の間に、学術論文を読むこと、そして形式に則って論文を書くことをひたすら繰り返してきました

今まで何度もやってきて、論文を書くことが身についていたのだな、と実感した時間となりました。

適切な学術論文を探し出し、必要な理論を引用し自身の研究内容の正確さを示し、その理論を使って事象を分析、新たな結論を示す。

話を聞くと、国によっては形式や引用の必要性が変わってきたりするようですが、とりあえずスウェーデンでは、とても重視されます。

そして、スウェーデン全般の大学で、APA systemが使用されています。

面白いのが、以前数か月通っていた保育科 (förskollärarutbildning) でも、1年目から学術論文の読み方の授業がありました。

私は日本で、体育大学に通い、保健体育の教員資格を取ったのですが、学術論文など1度も読んだことはなく、驚きました(・□・;)

zoomでのグループワーク

グループワークでありがちなのが、「1人か2人かが、手を抜き何もしないこと」

大抵が、それでも最終的に課題を提出するときには、その人の名前も入れてあげる、なんてのが起こるわけですが

今回の2つのコースを受け持った教授が、パワフルな人で

「何もしない人がいれば、外しますので報告してください」と言い切り

あちこちのグループで、外される人が続出

私の起業学のグループは、最終的に6人から4人となりました(;’∀’)

ま、そんなことがありつつも、内容も興味深く、グループのメンバーに恵まれ、やりがいを感じつつ進めることができました。

今までのグループワークと違ったのが、zoomを使ったことで

日中だけでなく、朝早くや夜遅く、週末まで、集まったのが変な感じでしたが、ちょこちょこ集まって話し合えるので、効率よくできたな、と感じています。

オンライン授業・生徒の反応

コロナのために、今までは対面だったものが、オンライン授業となり

授業もzoomで行われましたが、グループワークのために、他の生徒との交流も多く

孤独だとか、レベル下がった、など感じずに、多くを学べた授業となり

最後の授業では、画面や感想などから、大まか生徒が満足していることが感じられました

ただ、これは今まで3年間は大学で授業が行えていた、ということも大きいかもしれません。上に書いたように、大学1年目の生徒は、生徒の気持ちを考えて大学で行われています。

また、子供を持つ私にとっては、子供が風邪をひいて家にいる中でも、授業を受けたり、プレゼンをできたり、時間を上手く使えたり、ありがたいことだらけでした。

スウェーデンの大学で英語の授業を取ってみました↓