移住してすぐ、語学学校も始まる前は、言葉も分からず、友達もまだいませんでした。
小さい村に住んでいたので、お店といったらスーパーぐらいで、歩いて遊びに行ける場所もなく
夫くんや、義理の両親は、昼間はお仕事。
そんな私が、昼間度々訪ねていたのが、夫くんのおじいちゃんおばあちゃんの家でした。
「家に、日本人が訪ねてくることがあるなんて、考えてもなかった」
当時、おばあちゃんは75歳、おじいちゃんは81歳。
ずっとこの村で二人仲良く暮らしてきて、まさか日本人と関わることがあるとは、思っていなかったと言っていました。
最初の出会いはどうだったかなぁ、覚えていないけど、驚かしてしまったんだろうなぁ。
私のスウェーデン語の先生
二人が話す言葉はスウェーデン語のみ
なので、辞書を持って行って、それを指さしながらの会話でした。
おばあちゃんが、靴下を見せて “strumpa” と言ったのを、辞書でひいて、ノートに書きだす。
なんてことをやっていたと思います。
本当に、そんな状態で、よくおじいちゃんおばあちゃんの家を、一人で訪ねていたなぁ、今更ながら思うのですが
二人から、沢山の言葉を、教えてもらいました。
「私は、あなたのスウェーデン語の先生よね」
っておばあちゃん、よく言っていました。
私のパン焼きの先生
おじいちゃんは、若いころ、パン屋さんで働いていました。
そんなんで、以前は、家でもよくパンを焼いていました。
美味しいので、パンの焼き方を教えてもらいました。
その時学んだのが、イーストに入れるぬるま湯の温度。
指を入れて、これぐらいのぬるま湯なんだよ、って、その感覚は、今でも残っていて
ま、うまくはないですが、パンもピザも、作るようになりました。
今は、私達が引っ越して、もっと大きい街で暮らしていますが、いつ訪ねてもいつも同じ暖かい場所で
二人のいる家で、コーヒーを飲むのが大好きです。