スウェーデンの国旗といえば、青に黄色の十字。
この色合いは、サッカーやアイスホッケーなどのスポーツのユニフォームに使われるなど、スウェーデンでは、あちこちで見かける色の組み合わせです。
ということで今回は、この国旗の色や十字は何を表しているのか、由来や意味など、そして、スウェーデンという国についても調べてみました。
スウェーデンの国旗の色の意味について
十字架は、キリスト教を象徴しています。
色の正確な起源は明確ではありませんが、青と黄色(金色を表している)は、スウェーデンの国章(Sveriges riksvapen)に由来していると言われています。
青と黄色の色の意味は諸説あり
青
- キリスト教の西洋世界での天国と神の住居
- 質と法律の遵守
- 澄んだ空
- 王族の血の色は青であり、保守主義の色は青、つまり現代において、自由・正直・無実・忠実さを表す
- 広い空や豊かな湖
黄色
- キリスト教
- 自由・独立
- 輝く太陽
などがありました。
スウェーデンの国旗の由来とは
書面による出展が少ないため、歴史家の間でもスウェーデンの旗がいつ・どのようにしてできたのか、意見が分かれています。
しかし、スウェーデンの旗と他の北欧諸国の旗は、形がよく似ていて、世界で一番古いデンマークの旗からインスピレーションを得て、1500年代に作られたという説が有力のようです。
また、色がデンマークの旗の赤と白でないのは、デンマークの旗に対抗する、反対の旗として作られたからと考えられています。
この説を後押しするのが、カール8世の紋章です。
1440年代にスウェーデンの王となった、カール8世(Karl Knutsson Bonde)の紋章には、黄色の十字架、青の背景、黄色の王冠などが描かれています。
カール8世の個人的な色も黄色と青であったと考えられていて、彼はデンマーク人と戦争をしていたので、デンマークの旗を彼自身の色である、黄色と青で作り直した、ということです。
また、スウェーデンの国旗は、デンマークの国旗より2番目に世界で古い国旗なのだそうです。
スウェーデン国旗の比率
スウェーデン国旗の縦と横の比率を見ていきましょう。
旗のサイズに関係なく、比率を同じにする必要があります。
スウェーデンの旗の場合、比率はスウェーデンの旗に関する法律に記載されていて、高さ10と長さ16(10:16)でなければいけません。
また、青と黄色の十字の比率は上の画像の通りで、縦が4:2:4で、5:2:9となっています。
北欧諸国の国旗の色の意味
北欧諸国の国旗は、デザインがとても似ていて、5か国(スウェーデン・デンマーク・ノルウェー・フィンランド・アイルランド)全てがスカンジナビア十字をモチーフにしていて、キリスト教を表しています。
デンマーク
デンマークの旗は、赤い布を意味する、ダンネブロ (Dannebrog) と呼ばれていて、赤い色の背景に白のスカンディナビア十字が描かれています。
赤は祖国愛で、白の十字はキリスト教への信仰を意味する、とされています。
比率は縦と横は「28:37」です。
ノルウェー
ノルウェーはデンマークに長い間支配されていたために、デンマークの赤と白の十字の国旗に、青の十字が重ねられています。
赤は情熱、青はノルウェーの海と国土を表していると言われています。
比率は縦と横は「8:11」です。
フィンランド
フィンランドの旗は、フィンランド語でSiniristilippu、つまり「青十字の旗」と呼ばれています。
フィンランドには1000個にもなる湖があり、また冬になるとせ雪で真っ白に覆われる国として、国旗には白い大地に、青い十字が重なっているデザインとなっています。
青は湖と空、白は雪、十字はフィンランドが北欧諸国の一員であることを表しているそうです。
縦と横の比率は「11:18」です。
アイスランド
青い下地に白と赤の色が重なった十字が描かれているのは、ノルウェーとデンマークの支配下にあったことから、両国と似た十字旗となっています。
アイスランドの国民色といわれている青は、海と空を表し、白は氷河と雪原、赤は火山を表しているそうです。
国旗の比率は「18:25」です。
スウェーデンの国旗の色の意味と由来
ということで今回は、スウェーデンの国旗の意味・由来・色について見ていきましたが、いかがでしたでしょうか。
スウェーデンの旗ができた起源や色については諸説ありますが、青と黄色(金色)が、スウェーデンで長く親しまれてきたのは確かなようです。
また、北欧諸国の旗は、すべてスカンジナビア十字が描かれていて、支配下にあったことも国旗に描かれていました。
そして、国旗の比率は5か国とも違うのが特徴的でした。